SIMカードからeSIMへの乗り換えガイド【簡単3ステップ自宅で完結!】

及川章介
格安SIM・eSIMアドバイザー
eSIM・デュアルSIM利用歴2年。22年auの通信障害をきっかけに、スマホ1台で複数回線(楽天・povo)契約。年間6万円以上の節約にも成功!同じ思いで悩んでいる方に向けて、eSIM導入講座サイトを開設。格安SIM販売員の勤務歴も活かし、おすすめの格安SIMキャリアも併せて紹介しています。

ここでは、物理SIMカードからeSIMへ切り替えるやり方について。

MNPで今の番号のままなど、様々なシュミレーションに分けて解説。

乗り換え時の注意点も併せて説明していますので、不安なく切り替えられるよう、やさしく解説します。

この記事でわかること

eSIM対応キャリア一覧

eSIM対応キャリア一覧

まず契約するキャリアがeSIMに対応しているか必ず確認しましょう。

2024年7月現在、eSIMに対応するキャリアは格安SIMも含めると18社あります。

eSIMの乗り換えで必要なもの5選

eSIM乗り換えに必要なもの5選

eSIMへ乗り換える前に、まずは必要なものを用意しましょう。

ここでは「オンラインでの申し込み」を条件に、乗り換え時に必要なものを5つ紹介します。

本人確認書類

オンラインで契約する際に、スマホで本人確認書類と自身の顔を撮影する際に必要です。

運転免許証、マイナンバーカードのいずれか1点を用意した上で申し込みをしましょう。

なお店舗で契約する場合、17歳までの未成年の方は親権者の同意書が必要になります。契約するキャリアのHPで事前に確認しておきましょう。

毎月の支払い方法(クレカ・銀行口座など)

オンライン契約時に毎月の支払い方法を登録します。

格安SIMで契約する場合は、毎月の支払い方法がクレジットカードのみの対応となっている事が多いので注意しましょう。

ワンポイント豆知識

例えば、楽天モバイルの支払い方法を「楽天カード」にするなど、同じ会社で発行しているクレジットカードで決済しましょう。

同社内にすることで、ポイント還元率が上がり、普段のお買い物がお得になるのでおすすめです。

MNP予約番号(他社から乗り換える人のみ)

eSIMの切り替え方法の1つに、「MNP」と呼ばれる、今使っている電話番号をそのまま他社に移せるサービスがあります。

この場合、解約するキャリアにて「MNP予約番号」の発行が事前に必要になります。

MNP予約番号を乗り換え先のキャリアに伝えることで、今の電話番号を維持したまま、eSIMで使い続けることができます。

ネット環境

eSIMは契約情報が入ったファイルをダウンロードする際に、ネット環境が必須になります。

なお、今使っている電話番号も含め、現在契約しているキャリアを完全に解約。新規で契約する場合は、新しいキャリアでの初期設定を完了してから解約するのがおすすめです。

すでに解約済みの場合は、Wi-FiでもeSIMのダウンロードできます。

フリーメールアドレス(Gmailなど)

オンラインで契約する場合、本人確認のメールが送られてきます。

ドコモメールなど、キャリアメールでも可能ですが、例えば大手キャリアから格安SIMへ乗り換えてしまうと、自動的にメールアカウントが解約されるため、使えなくなります。。

そのためジーメールやヤフーメールといった、フリーメールが必要になります。

ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルで使っているキャリアメールを継続して使う場合は、解約前に継続の申し込みが必要です。

参考:楽天モバイル

事前に申し込みを済ませておけば、他社に乗り換えてもキャリアメールを継続して使うことができます。

物理SIMからeSIMへの乗り換え方法3種類【iPhone・Android共通】

物理SIMからeSIMへの切り替え方法は3種類あります。

  • 「キャリアそのままで切り替える方法」
  • 「電話番号そのままで他社にて切り替える方法」
  • 「完全新規でeSIMにする方法」

ここでは「ドコモ」を参考に、SIMカードからeSIMに切り替える方法を紹介します。

現在eSIM対応の携帯キャリアは18社ありますが、いずれの方法においても、今お使いのスマホから手続きしましょう。

SIMからeSIM乗り換え3ステップ【今のキャリアのまま】

SIMからeSIM乗り換え3ステップ【今のキャリアのまま】

通信キャリアはそのまま、SIMカードからeSIMに切り替える方法としては以下の流れです。

  • SIMのみ新規・契約変更」のページにアクセス
  • 「STEP1 SIMの種類」で「ドコモ eSIM」を選択し、step2で「eSIMの発行」を選択(※Wi-Fiはオフにしてドコモの回線からアクセス)
  • 画面の沿って、「eSIMプロファイル」をダウンロード

SIMからeSIM乗り換え3ステップ【電話番号そのままでキャリア変更(MNP)】

SIMからeSIM乗り換え3ステップ【電話番号そのままでキャリア変更(MNP)】

今契約している電話番号のまま、別のキャリアに乗り換える方法「番号持ち運び制度(MNP)」があります。この方法においてもeSIMへ切り替えることができます。

具体例として、「ドコモ」で使っている電話番号で、eSIMでIIJmioへ乗り換える流れを紹介します。

  • ドコモ公式サイトにて「MNP予約番号」を発行(※現在は不要)
  • IIJmio公式サイト」から乗り換え申し込み
  • 「eSIM」を選択し、プロファイルをダウンロードして開通設定する

MNPで乗り換える場合は、解約するキャリアにて「MNP予約番号」が事前に必要になります。

eSIM対応キャリアでは現在予約番号の発行なしで乗り換えができます。

MNPで乗り換える際の注意点

  • MNP予約番号の有効期限は取得日から15日間
  • お使いのスマホが乗り換え先のキャリアのeSIM対応なのか確認する
  • SIMロックが解除されているか確認する

ドコモからauの回線に変更するなど、異なる通信網へ乗り換えする場合、電波の種類(周波数)によってはスマホが動作しない可能性があります。事前に必ず確認しておきましょう。

また2021年10月以前に発売されたスマホを利用している場合は、他社の通信が使えない(SIMロック)端末があります。この場合は、SIMロックの解除が必要になります。

SIMロックの解除はオンラインでも対応しており、手続きは無料です。

MNPワンストップ化で事前手続きが不要に!

MNPについては、これまでは今契約しているキャリアで、まず「MNP予約番号」を発行し、乗り換え先のキャリアを契約する流れでした。

MNP予約番号とは、今使っている電話番号で他の携帯キャリアでも使うために必要な受付番号のこと。

例えば、店舗でMNP予約番号を発行すると、店員が乗り換えの引き止めをすることから、ユーザーが気軽に乗り換えられないことが問題視されていました。

乗り換えへの手間が大きいことから、総務省は、MNPを利用する際の予約番号の発行作業を廃止し、乗り換え先のみで手続きが完結する「ワンストップ方式」を2023年5月24日に導入しました。

これまで
現在
  1. 今契約しているキャリア:MNP予約番号を発行
  2. 乗り換え先キャリア:番号を掲示して乗り換えの申し込み
  1. 今契約しているキャリア:事前手続き不要!
  2. 乗り換え先キャリア:乗り換えの申し込みのみ

MNP予約番号が不要な条件は現在契約しているキャリア、かつ乗り換え先のキャリアの双方でMNPワンストップに対応している必要があります。

例えば、ドコモからMNPワンストップ非対応「HISモバイル」に乗り換える場合は、ドコモでMNP予約番号の発行が必要です。

SIMからeSIM乗り換え3ステップ【電話番号・キャリア両方変更】

SIMからeSIM乗り換え3ステップ【電話番号・キャリア両方変更】

今契約している携帯キャリアを完全に解約(※電話番号も解約)。新規としてeSIMで契約する場合の方法です。

ここでは「ドコモ」を完全解約し、eSIMとして新規で「LINEMO」を契約することを例に解説します。

  • My docomo」内の検索窓にて「回線の解約」と入力し、「回線の解約」を選択して解約する
  • LINEMO公式サイトにて「新規契約のお客さま」から契約手続きをおこなう
  • 画面に沿って進み、プロファイルをダウンロードして開通する

この方法では事前手続きはありませんが、今使っているスマホで新しいキャリアで契約する際は、LINEMOの動作対応機種であることを確認しておきましょう。

eSIMに乗り換える際の注意点5つ

eSIMに乗り換える際の注意点5つ

SIMロックを解除しておく

今使っている端末でeSIMを使う場合、SIMロックがかかっていると、例え動作保証端末であっても屋外でネットや電話が使えません(※Wi-Fiは可)

法改正で2021年10月以降に発売したスマートフォンは、SIMロックが原則禁止されたため、解除の手続きは不要になっています。

このため、古い端末を使っている人でeSIMとして引き続き使う場合には、必ずSIMロックを解除しておきましょう。

SIMロック解除については大手各社は無料で受け付けています。またオンラインでも手続きが可能です。

データのバックアップをしておく

eSIMはスマホ一体型のSIMであるため、スマホがフリーズするなど、端末でトラブルが発生することが想定されます。

最悪の場合、端末を初期化することも十分に考えられるため、乗り換え作業に入る前にバックアップを必ず済ませておきましょう。

またバックアップは、機種変更時のデータにも役立ちますので、この機会にすべての方に推奨します。

キャリアメールが自動で解約される

ドコモメールなどのキャリアメールは、各キャリア独自のメールサービスです。そのため、他社に乗り換えてしまうと、自動的にメールアカウントも解約される落とし穴があります。

解約後も使い続けたい場合は、事前に「キャリアメール持ち運びサービス」を申し込むことで、継続して使えます。

初期設定時にWi-Fi環境が必要

eSIMで開通する際の初期設定時にネット環境が必要になります。

他社で通信を契約していない方は、Wi-Fiで接続するようにしましょう。

自宅にWi-Fi環境がない場合は、公共施設のWi-Fiでも可能です。

動作対応端末であるか確認する

eSIMを使う上で、各キャリアで動作端末が限られています。

そのため、今使っている端末がeSIMに対応していても、電波の種類によっては使えない危険があります。

利用予定のスマホが契約するキャリアの動作保証端末かどうか、申し込み前に必ず確認しておきましょう。

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eSIM乗り換えに関するよくある質問

eSIM乗り換えに関するよくある質問

ここではeSIMへの乗り換えの際によくある質問をまとめました。

eSIMと物理SIMの違いは何ですか?

従来の物理SIMカードは、端末に挿入する必要があるのに対し、eSIMは端末内の基板に最初から組み込まれた状態です。

>>eSIMとは?仕組みをわかりやすく解説

eSIMと物理SIMを併用して使うことはできますか?

できます。

例えば、物理SIMはドコモで利用、eSIMは格安SIMで追加して使うこともできます。

eSIMと物理SIMで電波の悪さや通信速度に違いはありますか?

SIMとは、契約情報を保存するためのチップです。通信速度やスマホの動作速度とは関係がないため、違いはありません。

動作や通信速度の違いについては、スマホ本体における問題です。

eSIMに切り替えた後、今まで使っていたSIMカードはどうなる?

今まで使っていたSIMカードはeSIM変更と同時に使えなくなります。

MNPで乗り換え先キャリアの審査に落ちてしまった。元のキャリアは使い続けられますか?

切り替え先のキャリアが契約できなかった場合でも、今のキャリアは使い続けられます。

eSIMから物理SIMに戻すことはできますか?

eSIMにして気に入らない場合は物理SIMに戻すこともできます。

変更方法については、各キャリアによって異なります。

eSIMの切り替えにはどれくらい時間がかかりますか?

オンラインでも即日で手続きが完了し、最短1時間以内で利用開始できます。

1つのeSIMで複数の端末と共有したり、利用することはできますか?

できません。

原則として、通信回線は1つの契約で1台のスマホでしか使うことができません(※物理SIMでも同じです)

スマホ1台で複数のeSIMを登録することはできますか?

できますが、eSIMに登録できる数は端末の種類によって異なります。

iPhoneは1台で8つ以上のeSIMを登録することができて、同時に2つの電話番号が使えます。

物理SIMからeSIMへ切り替える際に手数料はかかリますか?

手数料はキャリアによって異なります。

eSIMは郵送が不要など、コストがかからないため、手数料が無料のキャリアもあります。

>>【eSIM対応】初期費用無料で契約できる格安SIMまとめ

古い機種でもeSIMに切り替えることはできますか?

古い機種でもカタログに「eSIM対応」の記載があれば、機種変更せずに使えます。

>>eSIM対応機種どうか確認する方法

MNPでeSIMに切り替える場合のおすすめのタイミングを教えてください。

キャリアを変更する場合は、月末の変更がおすすめです。

ただし2年以上前のプランを利用している方は、解約金が発生する場合があるのでご注意ください。

SIMロックとは何ですか?

SIMロックとは、スマホを購入したキャリア以外でネット・通話を使えないように制限する仕組みです。

SIMロックスマホでは、他の会社の回線は一切使えないのが特徴です。

※Wi-Fi環境下ではネットの閲覧は可能です。

SIMロックを解除する方法は?

端末を購入したキャリアで手続きできます。オンラインでも即日対応できます。

大手キャリアでのSIMロック解除手数料は無料です。

>>【NTTドコモ】SIMロック解除手続きはこちら

>>【au】SIMロック解除手続きはこちら

>>【ソフトバンク】SIMロック解除手続きはこちら

まとめ

eSIMは契約情報をデータで保存できるため、オンラインでの契約が基本となります。

自分で設定をしないといけない不安はあるものの、キャリア側も初期設定用のアプリを提供することで、画面の指示に従うだけで簡単に設定できるなど、工夫が施されています。

アメリカ版のiPhoneでは、物理SIMが廃止され話題となりました。

原材料価格の高騰もあり、日本も今後eSIM専用端末が主流となることから、eSIMへの切り替えは今後必要になるでしょう。

eSIMの一本化が不安な方は、現在契約しているキャリアを維持したまま、追加で回線契約する「デュアルSIM運用がおすすめです。

最低契約期間が廃止されたことで、仮にeSIMが合わなかった場合でも気軽に解約できますし、通信料が安くなったことで2回線併用も容易にできる環境です。

少しでもeSIMに興味のある方は、ぜひこの機会に導入を挑戦してみることをおすすめします。

なお乗り換えの際は、各キャリアがキャンペーンを随時開催しています。うまく活用すると、契約するだけで1万円以上プレゼントされることもあるため、必ず確認しておきましょう。

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