ここでは、物理SIMカードからeSIMへ切り替えるやり方について。
MNPで今の番号のままなど、様々なシュミレーションに分けて解説。
乗り換え時の注意点も併せて説明していますので、不安なく切り替えられるよう、やさしく解説します。
eSIM対応キャリア一覧
まず契約するキャリアがeSIMに対応しているか必ず確認しましょう。
2024年7月現在、eSIMに対応するキャリアは格安SIMも含めると18社あります。
eSIMの乗り換えで必要なもの5選
eSIMへ乗り換える前に、まずは必要なものを用意しましょう。
ここでは「オンラインでの申し込み」を条件に、乗り換え時に必要なものを5つ紹介します。
本人確認書類
オンラインで契約する際に、スマホで本人確認書類と自身の顔を撮影する際に必要です。
運転免許証、マイナンバーカードのいずれか1点を用意した上で申し込みをしましょう。
なお店舗で契約する場合、17歳までの未成年の方は親権者の同意書が必要になります。契約するキャリアのHPで事前に確認しておきましょう。
毎月の支払い方法(クレカ・銀行口座など)
オンライン契約時に毎月の支払い方法を登録します。
格安SIMで契約する場合は、毎月の支払い方法がクレジットカードのみの対応となっている事が多いので注意しましょう。
例えば、楽天モバイルの支払い方法を「楽天カード」にするなど、同じ会社で発行しているクレジットカードで決済しましょう。
同社内にすることで、ポイント還元率が上がり、普段のお買い物がお得になるのでおすすめです。
MNP予約番号(他社から乗り換える人のみ)
eSIMの切り替え方法の1つに、「MNP」と呼ばれる、今使っている電話番号をそのまま他社に移せるサービスがあります。
この場合、解約するキャリアにて「MNP予約番号」の発行が事前に必要になります。
MNP予約番号を乗り換え先のキャリアに伝えることで、今の電話番号を維持したまま、eSIMで使い続けることができます。
ネット環境
eSIMは契約情報が入ったファイルをダウンロードする際に、ネット環境が必須になります。
なお、今使っている電話番号も含め、現在契約しているキャリアを完全に解約。新規で契約する場合は、新しいキャリアでの初期設定を完了してから解約するのがおすすめです。
フリーメールアドレス(Gmailなど)
オンラインで契約する場合、本人確認のメールが送られてきます。
ドコモメールなど、キャリアメールでも可能ですが、例えば大手キャリアから格安SIMへ乗り換えてしまうと、自動的にメールアカウントが解約されるため、使えなくなります。。
そのためジーメールやヤフーメールといった、フリーメールが必要になります。
事前に申し込みを済ませておけば、他社に乗り換えてもキャリアメールを継続して使うことができます。
物理SIMからeSIMへの乗り換え方法3種類【iPhone・Android共通】
物理SIMからeSIMへの切り替え方法は3種類あります。
- 「キャリアそのままで切り替える方法」
- 「電話番号そのままで他社にて切り替える方法」
- 「完全新規でeSIMにする方法」
ここでは「ドコモ」を参考に、SIMカードからeSIMに切り替える方法を紹介します。
現在eSIM対応の携帯キャリアは18社ありますが、いずれの方法においても、今お使いのスマホから手続きしましょう。
SIMからeSIM乗り換え3ステップ【今のキャリアのまま】
通信キャリアはそのまま、SIMカードからeSIMに切り替える方法としては以下の流れです。
- 「SIMのみ新規・契約変更」のページにアクセス
- 「STEP1 SIMの種類」で「ドコモ eSIM」を選択し、step2で「eSIMの発行」を選択(※Wi-Fiはオフにしてドコモの回線からアクセス)
- 画面の沿って、「eSIMプロファイル」をダウンロード
SIMからeSIM乗り換え3ステップ【電話番号そのままでキャリア変更(MNP)】
今契約している電話番号のまま、別のキャリアに乗り換える方法「番号持ち運び制度(MNP)」があります。この方法においてもeSIMへ切り替えることができます。
具体例として、「ドコモ」で使っている電話番号で、eSIMでIIJmioへ乗り換える流れを紹介します。
- ドコモ公式サイトにて「MNP予約番号」を発行(※現在は不要)
- 「IIJmio公式サイト」から乗り換え申し込み
- 「eSIM」を選択し、プロファイルをダウンロードして開通設定する
MNPで乗り換える場合は、解約するキャリアにて「MNP予約番号」が事前に必要になります。
eSIM対応キャリアでは現在予約番号の発行なしで乗り換えができます。
MNPで乗り換える際の注意点
- MNP予約番号の有効期限は取得日から15日間
- お使いのスマホが乗り換え先のキャリアのeSIM対応なのか確認する
- SIMロックが解除されているか確認する
ドコモからauの回線に変更するなど、異なる通信網へ乗り換えする場合、電波の種類(周波数)によってはスマホが動作しない可能性があります。事前に必ず確認しておきましょう。
また2021年10月以前に発売されたスマホを利用している場合は、他社の通信が使えない(SIMロック)端末があります。この場合は、SIMロックの解除が必要になります。
SIMロックの解除はオンラインでも対応しており、手続きは無料です。
MNPワンストップ化で事前手続きが不要に!
MNPについては、これまでは今契約しているキャリアで、まず「MNP予約番号」を発行し、乗り換え先のキャリアを契約する流れでした。
MNP予約番号とは、今使っている電話番号で他の携帯キャリアでも使うために必要な受付番号のこと。
例えば、店舗でMNP予約番号を発行すると、店員が乗り換えの引き止めをすることから、ユーザーが気軽に乗り換えられないことが問題視されていました。
乗り換えへの手間が大きいことから、総務省は、MNPを利用する際の予約番号の発行作業を廃止し、乗り換え先のみで手続きが完結する「ワンストップ方式」を2023年5月24日に導入しました。
MNP予約番号が不要な条件は現在契約しているキャリア、かつ乗り換え先のキャリアの双方でMNPワンストップに対応している必要があります。
例えば、ドコモからMNPワンストップ非対応「HISモバイル」に乗り換える場合は、ドコモでMNP予約番号の発行が必要です。
SIMからeSIM乗り換え3ステップ【電話番号・キャリア両方変更】
今契約している携帯キャリアを完全に解約(※電話番号も解約)。新規としてeSIMで契約する場合の方法です。
ここでは「ドコモ」を完全解約し、eSIMとして新規で「LINEMO」を契約することを例に解説します。
- 「My docomo」内の検索窓にて「回線の解約」と入力し、「回線の解約」を選択して解約する
- LINEMO公式サイトにて「新規契約のお客さま」から契約手続きをおこなう
- 画面に沿って進み、プロファイルをダウンロードして開通する
この方法では事前手続きはありませんが、今使っているスマホで新しいキャリアで契約する際は、LINEMOの動作対応機種であることを確認しておきましょう。
eSIMに乗り換える際の注意点5つ
SIMロックを解除しておく
今使っている端末でeSIMを使う場合、SIMロックがかかっていると、例え動作保証端末であっても屋外でネットや電話が使えません(※Wi-Fiは可)
法改正で2021年10月以降に発売したスマートフォンは、SIMロックが原則禁止されたため、解除の手続きは不要になっています。
このため、古い端末を使っている人でeSIMとして引き続き使う場合には、必ずSIMロックを解除しておきましょう。
SIMロック解除については大手各社は無料で受け付けています。またオンラインでも手続きが可能です。
データのバックアップをしておく
eSIMはスマホ一体型のSIMであるため、スマホがフリーズするなど、端末でトラブルが発生することが想定されます。
最悪の場合、端末を初期化することも十分に考えられるため、乗り換え作業に入る前にバックアップを必ず済ませておきましょう。
またバックアップは、機種変更時のデータにも役立ちますので、この機会にすべての方に推奨します。
キャリアメールが自動で解約される
ドコモメールなどのキャリアメールは、各キャリア独自のメールサービスです。そのため、他社に乗り換えてしまうと、自動的にメールアカウントも解約される落とし穴があります。
解約後も使い続けたい場合は、事前に「キャリアメール持ち運びサービス」を申し込むことで、継続して使えます。
初期設定時にWi-Fi環境が必要
eSIMで開通する際の初期設定時にネット環境が必要になります。
他社で通信を契約していない方は、Wi-Fiで接続するようにしましょう。
自宅にWi-Fi環境がない場合は、公共施設のWi-Fiでも可能です。
動作対応端末であるか確認する
eSIMを使う上で、各キャリアで動作端末が限られています。
そのため、今使っている端末がeSIMに対応していても、電波の種類によっては使えない危険があります。
利用予定のスマホが契約するキャリアの動作保証端末かどうか、申し込み前に必ず確認しておきましょう。
eSIM乗り換えに関するよくある質問
ここではeSIMへの乗り換えの際によくある質問をまとめました。
まとめ
eSIMは契約情報をデータで保存できるため、オンラインでの契約が基本となります。
自分で設定をしないといけない不安はあるものの、キャリア側も初期設定用のアプリを提供することで、画面の指示に従うだけで簡単に設定できるなど、工夫が施されています。
アメリカ版のiPhoneでは、物理SIMが廃止され話題となりました。
原材料価格の高騰もあり、日本も今後eSIM専用端末が主流となることから、eSIMへの切り替えは今後必要になるでしょう。
eSIMの一本化が不安な方は、現在契約しているキャリアを維持したまま、追加で回線契約する「デュアルSIM運用」がおすすめです。
最低契約期間が廃止されたことで、仮にeSIMが合わなかった場合でも気軽に解約できますし、通信料が安くなったことで2回線併用も容易にできる環境です。
少しでもeSIMに興味のある方は、ぜひこの機会に導入を挑戦してみることをおすすめします。
なお乗り換えの際は、各キャリアがキャンペーンを随時開催しています。うまく活用すると、契約するだけで1万円以上プレゼントされることもあるため、必ず確認しておきましょう。
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