ここでは、楽天モバイルを使用する全国5,690ヶ所の通信速度を徹底調査。
時間帯別で実測し、他社の格安SIMと比べて通信速度は速いのか。
それらを踏まえて、楽天モバイルがおすすめな人を独自に紹介します。
eSIMと物理SIMカードで通信速度に違いはあるの?
まずSIMとは、契約している情報を記録するチップのため、SIMの種類によって通信性能自体に違いはありません。
一方で、物理SIMカードの場合はオンラインで契約した場合、郵送が必要になるため初期費用がeSIMよりも高くなるなどのデメリットが生じます。eSIMはスマホの基盤と一体になっており、遠隔で契約情報が記録できる特徴があることから初期費用は無料のキャリアが多いです。
楽天モバイル時間帯別の通信速度を徹底比較!
全国6万1,819ヶ所で通信速度を計測。直近3ヶ月で全時間帯通しての平均速度を実測した結果、下り「56.46Mbps」、上りは「29.32Mbps」でした。
楽天モバイル | 下り速度(ダウンロード) | 上り速度(アップロード) |
---|---|---|
全時間帯平均 | 56.46Mbps | 29.32Mbps |
通信速度については、数値が大きくなるほど速くなります。
通信速度には大きく分けて「上り」と「下り」の2種類の速度があります。
- 上り=アップロード:動画や画像などをネット上に投稿する時などの通信速度
- 下り=ダウンロード:メールの受信、YouTubeなどの動画閲覧する際の通信速度
通信速度における「上り」「下り」とは、通信の移動する方向を意味します。上りはデータの送信、下りはデータの受信と認識しておきましょう。
例えば、写真をインターネット上にアップロードする場合、上りの通信速度が遅いと、写真をアップロードするのに時間がかかってしまうわけです。
朝(5時~9時)の通信速度
楽天モバイル | 下り速度(ダウンロード) | 上り速度(アップロード) |
---|---|---|
5時~9時 ※直近3ヶ月平均 | 52.27Mbps | 30.21Mbps |
昼(12時~13時)の通信速度
楽天モバイル | 下り速度(ダウンロード) | 上り速度(アップロード) |
---|---|---|
12時~13時 ※直近3ヶ月間 | 61.76Mbps | 30.55Mbps |
夕方(16時~19時)の通信速度
楽天モバイル | 下り速度(ダウンロード) | 上り速度(アップロード) |
---|---|---|
16時~19時 ※直近3ヶ月間 | 58.26Mbps | 30.17Mbps |
夜(20時~23時)の通信速度
楽天モバイル | 下り速度(ダウンロード) | 上り速度(アップロード) |
---|---|---|
20時~23時 ※直近3ヶ月間 | 46.31Mbps | 27.91Mbps |
深夜(0時~5時)の通信速度
楽天モバイル | 下り速度(ダウンロード) | 上り速度(アップロード) |
---|---|---|
0時~5時 ※直近3ヶ月間 | 53.46Mbps | 27.37Mbps |
快適な通信速度の目安
「上り」での快適な速度の目安
SNSの投稿など、データをアップロードする上りにおける、快適な通信速度の目安は以下の通りです。
用途 | 速度 |
---|---|
メール・SNSなどのメッセージ送信 | 1Mbps以上 |
SNSの写真投稿 | 3Mbps以上 |
SNS・YouTubeなど動画の投稿 | 10Mbps以上 |
写真の投稿については、MVNOといった格安SIMの電波でも難なく出来ますが、動画投稿については、インスタグラムのストーリーズやTikTokなど短時間の動画の投稿であれば格安SIMでも可能ですが、10分以上の動画を投稿するYouTubeについては最低でも10Mbps以上は必要です。それ以下の遅い速度だと、アップロードに数時間かかるなど利便性が格段に悪くなります。
「下り」速度の目安
ネットサーフィンなど、データを受信する下りにおける、快適な通信速度の目安は以下の通りです。
用途 | 速度 |
---|---|
メール・SNSなどのメッセージ受信 | 128Kbps以上 |
WEBサイト・SNSの閲覧 | 1Mbps以上 |
You Tubeなど動画視聴 | 3Mbps以上 |
オンラインゲーム | 30Mbps以上 |
テキストのみの受信については、128kbps以上の速度であれば支障はありません。ちなみに、128kbpsはデータ超過時の通信速度と認識しておきましょう。
オンラインゲームについては、ゲームの種類により数値が異なります。
例えば、PUBGや荒野行動などのシューティング系のゲームについては、多くのデータを送受信するため、快適にプレイするには100Mbps程度の速度が理想です。
楽天モバイル速度制限時の通信速度
最新プラン「Rakuten最強プラン」は、使った分だけ月額料を支払う「従量課金制」で提供しています。そのためデータが上限に達することがないため、他社のようなギガを使い切ると速度が低下することはありません。
したがって、いつでも高速通信で利用できます。
5Gエリアでもデータは上限なしで使えるため、がっつりネットをする方にはおすすめのキャリアです。
楽天モバイル都会・田舎での通信速度の違い
楽天モバイル都市部の通信速度【オンラインゲームもできる速さ】
東京・大阪・名古屋・埼玉・横浜の都市部において、計2,472ヶ所での実測データを集計、平均速度を算出しました。
平均速度 | 下り | 上り |
---|---|---|
東京 | 43.17Mbps | 19.39Mbps |
大阪 | 74.49Mbps | 43.36Mbps |
名古屋 | 50.2Mbps | 29.76Mbps |
埼玉 | 45.5Mbps | 25.76Mbps |
横浜 | 48.77Mbps | 28.61Mbps |
楽天モバイルで都市部で使用すると、平均で50Mbps前後のスピードで通信が可能です。50Mbpsであれば、ネットサーフィンやSNSの閲覧はもちろん、オンラインゲームや長編の映画鑑賞もスムーズにできます。
中でも大阪については、下り・上りともに東京よりも速く、特に上りでは2倍以上の速さを記録しています。
なお5G対応エリアでは、5Gでの通信速度で測定されているものも含みます。
楽天モバイル地方・田舎の通信速度【基本使いは支障なし】
千葉・広島・札幌・福岡の地方部にて、計1,906ヶ所での実測データを集計、平均速度を算出しました。
平均速度 | 下り | 上り |
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千葉 | 45.55Mbps | 31.97Mbps |
広島 | 19.26Mbps | 10.15Mbps |
札幌 | 26.27Mbps | 17.55Mbps |
仙台 | 24.27Mbps | 13.51Mbps |
福岡 | 26.41Mbps | 12.47Mbps |
地方都市でも平均20Mbps以上の速度を記録しています。20Mbpsの速度ではSNS・動画は難なく閲覧できるレベル。ゲームに関しては動きの激しいシューティング系意外であれば、問題なくプレイできる速度です。
楽天モバイルは大手キャリアと比較して遅い?
キャリア | 下り | 上り |
---|---|---|
楽天モバイル | 56.46Mbps | 29.32Mbps |
ドコモ | 126.18Mbps | 14.99Mbps |
au | 75.08Mbps | 13.56Mbps |
ソフトバンク | 94.31Mbps | 17.47Mbps |
全国各地の利用ユーザーの直近3ヶ月間の通信速度を実測。
他の大手キャリアと比べて、楽天モバイルは下りの通信速度は一番遅く、上りの通信速度は一番早い結果でした。
上りの速度に関しては、2倍近くの大差をつけて高速通信ができますので、写真や動画をよく投稿する方は、楽天モバイルが一番おすすめです。
楽天モバイルは他の格安SIMと比較して遅い?
キャリア | 平均ダウンロード速度(下り) | 平均アップロード速度(上り) |
---|---|---|
楽天モバイル | 56.46Mbps | 29.32Mbps |
ahamo | 94.24Mbps | 11.54Mbps |
UQモバイル | 75.97Mbps | 12.63Mbps |
povo2.0 | 68.74Mbps | 14.3Mbps |
LINEMO | 80.73Mbps | 18.21Mbps |
ワイモバイル | 72.81Mbps | 14.42Mbps |
IIJmio | 36.02Mbps | 8.96Mbps |
HISモバイル | 30.88Mbps | 11.93Mbps |
マイネオ | ドコモ:35.04Mbps au:43.04Mbps ソフトバンク:46.35Mbps | 10.17Mbps |
日本通信 | 58.66Mbps | 9.98Mbps |
J:COMモバイル | 64.91Mbps | 9.71Mbps |
リンクスメイト | 35.23Mbps | 7.01Mbps |
全国各地の利用ユーザーの直近3ヶ月間の通信速度を実測。
ahamoやLINEMOなど、大手キャリアのサブブランドで運営している格安SIMについては、やはり楽天モバイルは劣る結果となっています。
さすがにMVNOで運営するキャリアに比べると、上り・下りともに速く使えます。
これらの結果から、楽天モバイルの通信速度はMVNOキャリア以上、大手キャリア未満と言えそうです。
楽天モバイルのメリット・デメリット
楽天モバイル最大のデメリットは「電波が繋がりにくい」
楽天モバイルは2019年より自社回線でサービスを提供していることから、通信速度はどの時間帯でも安定した数値が記録されています。
一方で、まだ歴史が浅いことから、基地局の整備などは途中段階となっています。
特に課題となっているのが、地下や建物内の通信品質。
他の大手キャリアでは「プラチナバンド」と呼ばれる、建物内などの障害物に強い電波が提供されており、地下街でもなんなく通信ができますが、楽天モバイルは現状プラチナバンドには対応していません。そのため屋外で高速通信ができても、室内の通信速度は非常に遅くなるデメリットがあります。
現在のところ2023年の秋頃を目処にプラチナバンドの提供が開始予定であることから、こうした電波の問題は次第に改善されることが期待されますが、現状ではまだまだ通信品質は不安定なのが本音です。
楽天モバイル最大のメリットは「安さ!」
通信品質が不安定な分、料金は破格の安さで提供しています。自社回線でありながらも楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」はデータ使い放題でも月々の利用料はなんと3,278円!他の大手キャリアのデータ無制限プランは概ね月7,000円前後が平均値。
自社回線のため、日中の通信制限といった格安SIMならではのデメリットもなく、大手他社の半額以下でデータ使い放題なのでメイン回線として使う方にはお得なキャリアです。
また通話をたくさんする方であれば「RakutenLink」アプリを使用すると、国内通話料が無料でかけ放題になるので、仕事で電話を頻繁に使う方にもおすすめです!
まとめ
楽天モバイルは、自社回線を整備してまだ間もない段階であることから、通信品質への不安はあります。しかし他社ではできない格安のプラン、通話料金で使えることを考えると、大半の方は楽天モバイルに契約をしても問題はないでしょう。
オンラインゲームや動画の投稿を日頃からがっつりやっている人を除けば、電波さえつながれば大抵のことは難なくできるレベルです。
かなり安く提供していること、通信品質の向上による設備投資の増強を考えると、今後は値上げする可能性が考えられます。
2023年中には「プラチナバンド」の提供も予定していますので、迷っている方は今のうちに乗り換えをするのがおすすめです!
この記事の口コミ