IIJmioの通信速度は遅い？全国1045ヶ所の実測値を大公開

ここではを全国1,045ヶ所使用し、各地の通信速度を徹底調査。

時間帯別で実測し、他社の格安SIMと比べて通信速度は速いのか。

それらを踏まえて、IIJmio（アイアイジェイミオ）がおすすめな人を独自に紹介します。

eSIMと物理SIMカードで通信速度に違いはあるの？

まずSIMとは、契約している情報を記録するチップのため、SIMの種類によって通信性能自体に違いはありません。

一方で、物理SIMカードの場合はオンラインで契約した場合、郵送が必要になるため初期費用がeSIMよりも高くなるなどのデメリットが生じます。eSIMはスマホの基盤と一体になっており、遠隔で契約情報が記録できる特徴があることから初期費用は無料のキャリアが多いです。

IIJmioの契約事務手数料はeSIM・物理SIMともに3,300円（税込）です。

IIJmio時間帯別の通信速度を徹底比較！

IIJmioを全国1,045ヶ所で使用し、通信速度を計測。

直近3ヶ月で全時間帯通しての平均速度を実測した結果、下り「40.50Mbps」、上りは「9.25Mbps」でした。

IIJmio	下り速度（ダウンロード）	上り速度（アップロード）
全時間帯平均	40.50Mbps	9.25Mbps

通信速度については、数値が大きくなるほど速くなります。

通信速度には大きく分けて「上り」と「下り」の2種類の速度があります。

通信速度における「上り」「下り」とは、通信の移動する方向を意味します。上りはデータの送信、下りはデータの受信と認識しておきましょう。

例えば、写真をインターネット上にアップロードする場合、上りの通信速度が遅いと、写真をアップロードするのに時間がかかってしまうわけです。

朝（5時～9時）の通信速度

IIJmio	下り速度（ダウンロード）	上り速度（アップロード）
5時～9時 ※直近3ヶ月平均	45.31Mbps	9.72Mbps

昼（12時～13時）の通信速度

IIJmio	下り速度（ダウンロード）	上り速度（アップロード）
12時～13時 ※直近3ヶ月間	11.05Mbps	9.93Mbps

夕方（16時～19時）の通信速度

IIJmio	下り速度（ダウンロード）	上り速度（アップロード）
16時～19時 ※直近3ヶ月間	42.95Mbps	8.66Mbps

夜（20時～23時）の通信速度

IIJmio	下り速度（ダウンロード）	上り速度（アップロード）
20時～23時 ※直近3ヶ月間	39.40Mbps	9.26Mbps

深夜（0時～5時）の通信速度

IIJmio	下り速度（ダウンロード）	上り速度（アップロード）
0時～5時 ※直近3ヶ月間	59.86Mbps	14.08Mbps

携帯通信における快適な通信速度の目安

「上り」での快適な速度の目安

SNSの投稿など、データをアップロードする上りにおける、快適な通信速度の目安は以下の通りです。

用途	速度
メール・SNSなどのメッセージ送信	1Mbps以上
SNSの写真投稿	3Mbps以上
SNS・YouTubeなど動画の投稿	10Mbps以上

写真の投稿については、MVNOといった格安SIMの電波でも難なく出来ますが、動画投稿については、インスタグラムのストーリーズやTikTokなど短時間の動画の投稿であれば格安SIMでも可能ですが、10分以上の動画を投稿するYouTubeについては最低でも10Mbps以上は必要です。それ以下の遅い速度だと、アップロードに数時間かかるなど利便性が格段に悪くなります。

「下り」速度の目安

ネットサーフィンなど、データを受信する下りにおける、快適な通信速度の目安は以下の通りです。

用途	速度
メール・SNSなどのメッセージ受信	128Kbps以上
WEBサイト・SNＳの閲覧	1Ｍbps以上
You Tubeなど動画視聴	3Mbps以上
オンラインゲーム	30Mbps以上

テキストのみの受信については、128kbps以上の速度であれば支障はありません。ちなみに、128kbpsはデータ超過時の通信速度と認識しておきましょう。

オンラインゲームについては、ゲームの種類により数値が異なります。

例えば、PUBGや荒野行動などのシューティング系のゲームについては、多くのデータを送受信するため、快適にプレイするには100Mbps程度の速度が理想です。

IIJmio速度制限時の通信速度

IIJmioでのデータ超過後の通信速度は、すべてのギガプランで上り下り最大300kbpsに制限されます。

通信速度300kbpsはテキストベースのWEBサイトの閲覧、チャットの送受信がなんとか利用できるレベル。動画の視聴は低画質でも難しく、画像の閲覧も読み込みに時間がかかりますので、最低限の使い方に限られてしまいます。

IIJmioには低速モード機能がありますが、3日間で366MB以上のデータ量を使った場合でも通信速度が低下します。

仮にデータ超過すると低速モードオフ時には通信速度が100kbps以下になります。この速度ではチャットやメールの受信にも時間がかかり、ほぼすべての機能が使えなくなります。

IIJmio都会・田舎での通信速度の違い

IIJmio都市部の通信速度（東京・大阪・名古屋・埼玉・横浜）

IIJmioで東京・大阪・名古屋・埼玉・横浜の都市部、計370ヶ所での実測データを集計、平均速度を算出しました。

平均速度	下り	上り
東京（116ヶ所）	38.95Ｍbps	10.49Ｍbps
大阪（43ヶ所）	41.97Ｍbps	9.48Ｍbps
名古屋（50ヶ所）	20.64Ｍbps	5.82Ｍbps
埼玉（23ヶ所）	22.32Ｍbps	6.90Ｍbps
神奈川（138ヶ所）	45.02Mbps	9.78Ｍbps

IIJmioは大都市圏でも下り平均20Mbps台の地域があるなど、控えめな結果でした。

それでも基本的な使い方であれば支障はありませんが、映画など長時間の動画の視聴は読み込みに時間がかかることもあります。

IIJmio地方・田舎の通信速度（千葉・広島・北海道・宮城・福岡）

IIJmioで千葉・広島・北海道・宮城・福岡の地方部、計167ヶ所での実測データを集計、平均速度を算出しました。

平均速度	下り	上り
千葉（39ヶ所）	40.02Mbps	8.96Mbps
広島（5ヶ所）	22.58Mbps	9.94Mbps
北海道（78ヶ所）	45.53Mbps	10.74Mbps
宮城（14ヶ所）	25.33Ｍbps	9.17Mbps
福岡（21ヶ所）	51.34Mbps	12.76Ｍbps

地方都市において、IIJmioは広島・宮城では下り平均20Mbps台と低速となっています。一方で上りはいずれも平均10Mbps前後で使えます。この速度ではZoomなどビデオ通話も快適に使えるレベルです。

IIJmioは大手キャリアと比較して通信速度は遅い？

キャリア	下り	上り
IIJmio	40.50Mbps	9.25Mbps
ドコモ	118.00Mbps	14.23Mbps
au	72.58Mbps	13.89Mbps
ソフトバンク	96.32Mbps	17.22Mbps
楽天モバイル	71.88Mbps	29.47Mbps

IIJmioはMVNO事業者のため、大手キャリアよりも通信速度は下り上りともに遅い結果となっています。

MVNO（仮想移動体事業者）とは、自社で通信設備を持たない事業者のことを言い、ドコモやauなど大手キャリアの通信設備の一部を借りる形で運営しています。

通信容量には限りがあるため、回線のパンクを防止として混雑する時間帯（特に平日昼）に通信速度を低下するのが特徴です。

そのため格安SIMは大手キャリアよりも安いプランを提供できる反面、通信速度が遅くなってしまいます。

IIJmioは他の格安SIMと比較して通信速度は遅い？

キャリア	平均ダウンロード速度（下り）	平均アップロード速度（上り）
IIJmio	40.45Mbps	9.31Mbps
ワイモバイル	71.18Mbps	14.70Mbps
ahamo	87.42Mbps	10.80Mbps
UQモバイル	80.91Mbps	13.17Mbps
povo2.0	83.84Mbps	15.38Mbps
LINEMO	85.53Mbps	17.55Mbps
リンクスメイト	43.63Mbps	7.69Mbps
NUROモバイル	66.53Mbps	11.70Mbps
マイネオ	41.41Mbps	10.19Mbps
日本通信	66.43Mbps	11.01Mbps
J:COMモバイル	67.42Mbps	12.68Mbps
HISモバイル	28.44Mbps	8.20Mbps

eSIMに対応する格安SIMに限定して、全国各地の利用ユーザーの直近3ヶ月間の通信速度を実測。

IIJmioにおいては、下り上りともに12社中11番目の速度で、格安SIMの中でもかなり遅めの結果となりました。

通信速度を重視している方は慎重に検討する必要があります。

IIJmioを使ってみてのメリット・デメリット

IIJmio最大のデメリットは「サブ回線で契約すると値段が高い」

IIJmioの料金プランは、2GBで850円（音声eSIM）が最も安価なプランとなっていますが、予備回線として最安プランを契約することはおすすめしません。

似たプランで日本通信と比較すると、

キャリア	プラン	料金
IIJmio	ギガプラン2GB	毎月850円
日本通信	合理的シンプル290プラン1GB+1GB追加220円	毎月510円

日本通信も格安SIMであり、ドコモ回線を利用していますが、IIJmioと比較すると、データ容量は少ないですが、毎月最も安いプランで290円で利用することができ、毎月70分までの通話が無料で利用できます。

IIJmioは、保管のためではなく、利用することを前提としたプラン設計のため、サブ運用は他のキャリアがおすすめです。ただ既に家族の誰かがIIJmioを利用している場合は、データをシェアすることができます。最大5回線まで追加することができますが、家族内でサブ回線を安く持ちたい人がいるユーザーがあればIIJmioはおすすめです。

IIJmio最大のメリットは「端末が豊富で安い！」

IIJmioは格安SIMの中でも珍しく、豊富な種類のスマホを提供している上、定期的に割引キャンペーンを実施しているため、お得に購入できます。

MNPで乗り換える場合は、さらに安く購入できますが、利用開始日から翌月末まで最低利用期間が設定されているため、端末購入だけを目的に乗り換えを検討している方はご注意ください。

まとめ

IIJmioの通信速度については、eSIM対応の格安SIM事業者の中では下位に位置し、残念な結果ではありますが、その分大容量のデータ量プランが他の格安SIMよりも安く契約できます。

またMNPで乗り換えると、端末も他社より安く購入できますので、通信速度を妥協するとその他はお得な面が多いのでおすすめです。

IIJmioへの乗り換えに興味を持ちましたら、お得に契約できるキャンペーンがないか、下記の記事でまとめています。

乗り換え前に必ずチェックしておきましょう！

当サイトで紹介する通信速度の実測値については「みんなのネット速度」を参考に紹介しました。